2026.03.31 放送
この世を去った君は、時を経て、今は大気となってこの世界を大きく包んでいるのかもしれません。君の気配を感じ取るとき、新たに巡り来る春が、どこか懐かしい光をまとって輝きます。春風に吹かれる桜草の素朴さが、今も君とともにある心を、やさしく支えてくれます。
(監修:神野)
2026.03.30 放送
年度末、卒業や異動など、さまざまな別れがある時期です。送別の気持ちをこめて、寄せ書きを集めました。文字が小さいのは、参加する人が多く、書きたいことがたくさんあるからこそです。咲きはじめた桜の一輪が、いつしか満開となるように、ひとことひとことが集まって、あたたかな心を伝えます。
(監修:神野)
2026.03.27 放送
ピーチュル、ピーチュルと鳴く雲雀は春を代表する鳥です。一直線に舞い上がって、しばらく囀るのを揚雲雀といいます。私たちが立ち止まって見あげた所が、いつだって空の真ん中です。空の一点にとどまって、渾身の声で鳴く雲雀に「空の真ん中で鳴きなさい」と、指さしているのでしょうか。その声が、雲雀に届いて欲しいです。
(監修:谷)
2026.03.26 放送
「初桜」は、「初花」とも言います。品種や土地によって咲く時期が違うので、その年の春に初めて目に触れた桜を言います。何処かの窓辺でしょうか。鉛筆を持っているさまざまな場所を想像します。図書館、カフェ、リビングも。あるいは、戸外でのスケッチか。桜を見つけたうれしさが、鉛筆のままに髪をかき上げた動作に出ています。
(監修:谷)
2026.03.25 放送
明日から春休み、という学校も多いでしょう。無事進級、進学し、宿題なども無い春休みは解放感があります。二階の部屋からは、遠くにまだ雪を冠っている山が見えます。そんな景色に気付くのは、高校生か大学生でしょうか。頬杖をついて雪の山を眺めながら、ぼんやりと将来のことを思っているかもしれません。
(監修:谷)
2026.03.24 放送
今が花の盛りといった感じで、ミモザが咲き誇っています。高木で、黄色い花房が豊かに揺れる様は、気持ちを明るくしてくれます。カフェやレストランの中庭にもミモザの木は植えられています。混みあったランチ時の客が引いたところで、コックはミモザの花の下で深呼吸?。脱いだ白い帽子が、黄色い花の中で光ります。
(監修:谷)
2026.03.23 放送
鶯の初音は二月の始め頃で、春の訪れを告げてくれます。囀りの整ってくるのは三月頃で、ホーホケキョと、はっきりとその声を届けてくれます。思わず足を止めますが、姿を見つけることはなかなか出来ません。まだ幼い鶯が逆さまになって、渾身の声を発したと思うと、けなげでいっそう春がいとおしい気がします。
(監修:谷)
2026.03.20 放送
認知症が進むと、家族や友人の記憶も零れ落ちてゆきます。認知症の母が、私のことを私だと分からなかった、初めての日。しゃぼん玉を吹くのは、母か、私か、あるいは見かけた母子の姿にかつての母と私を重ねたのかもしれません。消化できない切なさに、しゃぼん玉がやさしく輝きます。
(監修:神野)
2026.03.19 放送
災害に遭って避難した人々にも、避難所での日常があります。不安な思いをしている子どもたちのために、石鹸玉のセットが届きました。食べるもの、着るものだけではなく、生活する心を支えるものも必要です。青空の下で石鹸玉を吹くとき、心の中に、明るい光が差しますように。
(監修:神野)
2026.03.18 放送
日本国憲法が平和憲法と呼ばれるのは、九条で、戦争を放棄し、軍隊を持たないと明記しているからです。誰しも平和の中で生きる権利をもつという理念が、日本をかたちづくっています。今、軍事費の増加や武器輸出の是非が問われています。武装するなら石鹸玉で。季語に託して、平和を固持する意志をこめました。
(監修:神野)
2026.03.17 放送
たんこぶとしゃぼん玉、それぞれの数を示しただけなのに、子どものいる風景がにぎやかに見えてきます。たんこぶを作って泣いている子に、しゃぼん玉を吹いてやったのでしょうか。ひと吹きに生まれる数は、ちょうど九つくらいでしょう。痛いの痛いの飛んでいけ、また元気に駆け出します。
(監修:神野)
2026.03.16 放送
自営業の家庭の日常のひとコマでしょう。夕方、お母さんと店番をしています。退屈をなだめるためのしゃぼん玉。一緒に吹けば、店番の時間も、母との嬉しいひとときに変わります。しゃぼん玉は、春のやさしい夕焼けの色を映し、日暮れの空へのぼってゆきます。
(監修:神野)
2026.03.13 放送
吹いた石鹸玉が、ふわふわと風に吹かれ、動物のたてがみまで届きました。野原で憩う馬でしょうか、それとも動物園のライオンだったりして。たてがみの硬さと石鹸玉のやわらかさが、ぱちんと出会います。たてがみにきらきらと風をまとって、春を生きる命です。
(監修:神野)
2026.03.12 放送
終活の一環として活用されているエンディングノート。自分に何かあったとき、残された家族へ伝えたい情報を、少しずつ書き足していきます。自分の死後と向き合う時間に少し疲れたのでしょうか。いったんノートを伏せ、きらきらと風に乗る石鹸玉に、まぶしく心を預けます。
(監修:神野)
2026.03.11 放送
かつては、一階だけの平屋づくりの家が、今よりたくさんありました。石鹸玉を吹けばきらきらと風に乗り、すぐに空まで届きます。「広かった」と過去形でまとめることで、昔をなつかしむ心がしみじみと刻まれました。古き良き日本の風景が、記憶の彼方に明るく輝きます。
(監修:神野)
2026.03.10 放送
子どもたちが集まって、トランプをして遊んでいます。ババ抜きで勝った子は、他の子の勝負が終わるまでは暇なので、次なる遊びとして、石鹸玉を吹き始めました。あっちでトランプ、こっちで石鹸玉。にぎやかでのびのびとした、春の日向のひとときです。
(監修:神野)
2026.03.09 放送
石鹸玉は、石鹸水をストローの先につけ、息を吹き込んで泡を膨らませる遊びです。のどかなさまから、春の季語に分類されています。きらきらと輝く石鹸玉が好きな人は、たしかに嘘は嫌いそうです。嘘という翳りを対置することで、石鹸玉のすこやかな明るさを引き出しました。
(監修:神野)
2026.03.06 放送
「初蝶」は、春になって初めて目にする蝶のことです。たいてい紋白蝶や黄蝶で、春そのもののように可憐に飛んでいます。「けんけん」は、「けんけんぱ」のこと。片足で跳び、両足でぱっと着地する遊び。得意な女の子が元気に進んで行く姿が目に浮かびます。初蝶を追うように、嬉々としてけんけんしています。
(監修:谷)
2026.03.05 放送
今日は二十四節気の一つ「啓蟄」。冬の間、地中で冬ごもりしていた虫や蛇、蛙が地上に這い出る日です。虫好きの人が、啓蟄と言う日にわくわくして散歩に出かけた気がします。耳を澄ましながら歩いていると確かにヒキガエルのやさしい鳴き声が。いかにもかわいらしくて、この人には天使の声に聞こえたのです。
(監修:谷)
2026.03.04 放送
「つばくらめ」は、燕のこと。飛び交う燕だけが新しく感じられる、そんな古い街並みを歩いているのでしょう。黒い羽が艶やかで、一筋の閃光のように飛ぶ燕。新しいと表現したことが新鮮です。街並みと燕は対照的でありながら、でも調和しているようにも思えます。春を告げる燕を見かけるのも、もうすぐです。
(監修:谷)
2026.03.03 放送
今日は桃の節句、雛祭りです。桃の花は邪気を払うと信じられて、雛祭りには桃を飾り、桃の花を浮かべた桃花酒を添えます。最近は住宅事情もあり、場所をとってしまう雛飾りより、軸装が人気のようです。掛け軸のお雛様に、生けている桃の枝が触っているのが気になります。でも、枝の向きを変えるのはなかなか至難です。
(監修:谷)
2026.03.02 放送
寒さはまだ残っていますが、気候や風情がなんとなく春らしくなってくる。それが季語「春めく」です。心身も活発になって、パソコンの作業もなんだかはかどります。ふっと、画面のカーソルが窓の向こうの雲を指しているように思えました。ぽっかり浮かんでいる雲をも動かしたい、それが春めく心なのでしょう。
(監修:谷)
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