「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:神野紗希、谷さやん

  • 父がまづ 走つてみたり 風車

    今日の俳句

    2024.04.25 放送

    作者:矢島渚男

    色紙やセルロイドなどで作られた花形の風車は、春の風をはらんで回転する、心引かれる玩具です。走ると風が起こって回り出します。風車を買ってあげた父は、子どもに見せてあげようと、まず自分が走ってみせました。子どもがはしゃぎ出す姿が目に浮かびます。でも、なんだか父の方が喜んで、ずっと走っている気配です。

    (監修:谷)

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  • 汐干潟 うれし物皆 生きて居る

    今日の俳句

    2024.04.24 放送

    作者:正岡子規

    潮の満干の差が大きい四月頃は、海辺が遠くまで干上がり、貝や磯物を採りに出かける「潮干狩り」を楽しみます。きょうの句、広がる砂浜に蠢く生き物たちの、きらきらした命を感じています。そして思わず「うれし」と言葉に出ました子規が私たちを、春の干潟へと誘ってくれているようです。

    (監修:谷)

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  • 紫雲英田に こころ忘れて 来てしまふ

    今日の俳句

    2024.04.23 放送

    作者:野木桃花

    春の田を一面に埋めるピンクの花、紫雲英。れんげ草ともげんげんなどとも呼ばれます。緑肥として植えられたものですが、子どもの頃には花に埋もれて寝ころんだり、首飾りや冠を編んで頭にのせたりもしました。あれほどすてきな記憶はないようにさえ思います。あの頃の自分の心を見つけに、どこかの紫雲英田を探しに行きたくなりました。

    (監修:谷)

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  • 水晶の ごとくに群れて 夕遍路

    今日の俳句

    2024.04.22 放送

    作者:野見山朱鳥

    祈願のため、四国霊場八十八箇所を巡る遍路。暖かくなる三月から五月にかけて見かけるようになります。歩く人、自転車、またバイクで巡る人もいます。どの手段でもそれとわかる装束を身につけています。群れているのは、夕暮れにたどり着いたお寺でしょうか。「水晶のごとく」という措辞が、お遍路さんの祈りの姿を際立たせて、胸を打ちます。

    (監修:谷)

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  • 永き日のアロワナ 古代まで泳ぐ

    今日の俳句

    2024.04.19 放送

    作者:青井えのこ(東京)

    アロワナは、南アメリカや東南アジアの淡水に棲む魚です。恐竜の時代の地層に化石が発見され、太古から姿を変えない古代魚としても知られています。永遠を感じさせる日永の光の中、大きな体をうねらせ、アロワナが泳いでゆきます。時空を超え、古代までさかのぼってゆきそうな、はるかな後ろ姿です。

    (監修:神野)

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テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

5月のお題「葉桜(はざくら)」の
応募は締め切りました

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

個人情報の取り扱いについて

頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。

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ハガキからの応募:
〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係

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監修の先生のご紹介

  • 池内恵吾

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会も担当。『日めくり子規・漱石』にて第34回愛媛出版文化賞大賞。第11回桂信子賞。現代俳句協会副幹事長。聖心女子大学・立教大学講師。2022年春から愛媛・伊予観光大使。句集に『すみれそよぐ』他。

  • 神野紗希

    谷さやん(たにさやん)

    松山市生まれ。西条市丹原町で育つ。松山大学卒業。1996年作句開始。句集『逢ひに行く』で宗左近俳句大賞受賞。『芝不器男への旅』、『不器男百句』(坪内稔典/谷さやん共著)、俳句とエッセイ『空にねる』。「船団」(2018年散在)を経て、現在「窓の会」常連。愛媛新聞カルチャー教室「さやんの楽しむ俳句」、「みんなで子規を読む」講師。

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