こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2025.06.20 放送
制服が夏服に切り替わると、教室も一気に夏らしくなります。国語の授業、今日の教材は、平安時代の随筆「枕草子」。その冒頭は、春夏秋冬それぞれの心惹かれる風物をしたためるところから始まります。「枕草子」の言葉の向こうに、これから訪れるさまざまな夏が、きらめきます。
(監修:神野)
2025.06.19 放送
衣替えをしたら、どこへ出かけましょう。この句では、なんとパリの凱旋門を訪れました。パリに住む人たちだって、衣替えはするのですから、季語は日本だけのものではないのですよね。涼しげな格好で、颯爽と闊歩すれば、夏の日差しが眩しく降り注ぎます。
(監修:神野)
2025.06.18 放送
衣替えの最中、吹いてくる風に雨の気配を感じ取りました。衣替えをするころは、梅雨も近づき、雨も力強くなってきます。佳境という言葉が衣替えの作業の経過を示し、嗅いだ風の匂いにふと、季節のリアリティが匂います。雨が来る前に、片付きますように。
(監修:神野)
2025.06.17 放送
衣替えを済ませたあとか、その最中に休憩しているのでしょう。珈琲や紅茶に砂糖を掬い入れ、残った砂糖を匙の背の部分で平らにします。さりげない無意識の行動ですが、あるあると頷かされるリアリティ。砂糖のさらさら、匙のきらきらも、涼しさを呼んでくれます。
(監修:神野)
2025.06.16 放送
さいきん動物園に行ったのでしょうか。子どもが、フラミンゴの真似をして、片足立ちでポーズをとります。衣替えを済ませた半袖半ズボンから手足がすらりと伸びるさまは、すこやかそのものです。ささやかな一場面に子どもらしさが光る、楽しい一句です。
(監修:神野)
2025.06.13 放送
ていれぎは、清流の水辺に生える草です。松山では食用に摘まれ、刺身のつまなど料理に添えられます。ていれぎの草が、川のふちでそよいでいます。水は流れ、風は吹き、涼しさが通り過ぎます。衣替えをするころの季節の風景を、すがすがしく切り取りました。
(監修:神野)
2025.06.12 放送
分からない未来は、たしかに不安です。でも、分かる未来など本当はありません。未来とは常に、何が起こるか、どう変化するか、分からないものです。未来を恐れながらも、衣替えをして、一歩踏み出します。大丈夫、きっと分からないからこそ、新鮮な夏が待っています。
(監修:神野)
2025.06.11 放送
衣替えをした夏服は、風通しがよく、シースルーの透ける素材もあります。半袖になった腕の時計でしょうか。歯車の構造がそのままあらわに見える、スタイリッシュなデザインです。歯車が透けているのも、なんだか涼しそう。軽やかに、夏の時間を駆け抜けます。
(監修:神野)
2025.06.10 放送
衣替えをすると、手首や足首があらわになるので、アクセサリーが目立ちます。腕に嵌める大ぶりのバングルも、衣替えのタイミングで、ちょっとメンテナンス。息を吹きかけて、布でキュッキュと磨けば、強くこぼれる夏の日差しに、バングルが分厚く光ります。
(監修:神野)
2025.06.09 放送
季節に合わせ、着るものも変化します。箪笥やクローゼットの衣服を夏ものに入れ替えるのが「更衣」です。長袖やニットを片づけ、涼しい素材やデザインの服を出すと、いよいよ夏を実感します。空を飛ぶ夢を見た朝、衣替えしようと思い立ちました。青空のすがすがしさが、涼しい気分を引き立てます。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
丁寧に磨くフルート更衣
衣更チューインガムの販売機
百合の白睡蓮の白更衣
マリアさまへ続く小径よ更衣
衣がへ鎖骨に滑らせるビーズ
候補者はまだ支援者は更衣
衣更へて恋人に言ふさようなら
渋谷スクランブル交差点みな更衣
母逝きて痩せゆく父よ更衣
思い出せさうな思い出更衣
小顔なるソムリエールや更衣
ぽんと叩く黒板消しよ更衣
アロワナはひげをふにゃふにゃころもがえ
図書館のカード出てきた衣更
更衣エレベーターは透きとほる
ピノキオめく手足突き出す更衣
占いと天気予報と更衣
眠りさうな北斗七星更衣
更衣IDカード提げ出社
創刊の俳句誌の青ころもがへ
真之の軍服白し更衣
水色の恋の始まり更衣
校門をカモメ舞うふやに更衣
柑橘系コロン今日から更衣
オルガンの足をパタパタ更衣
更衣浸け置きの皿ひしめいて
招待状の正しき折り目更衣
非正規のままの衣を更へにけり
更衣ペパーミントのこころかな
更衣ソファーの位置も変へてみる
衣更ふべし予報士の太鼓判
更衣右肘がギターに直に
更衣終えて畳に吾の影
更衣妣の鏡台拭き上げて
更衣してペディキュアの海の色
エプロンもスカイブルーに更衣
更衣辞書にパールのグラシン紙
青空を羽織れば更衣の風
首凝りの解けゆく午後更衣
ジーンズを切ってほぐしてころもがえ
かあちゃんがまたないている衣替え
ホイップはマスカルポーネ更衣
更衣して海風を真正面
更衣同期の円き腹を撫づ
更衣青年教師愚直なり
更衣ついでに壁のポスターも
衣更へてペダルの軽くなりにけり
留学の子に荷を送る更衣
終活の街着二枚や更衣
退化して鳥肌淋し更衣
半袖の君の立派な手術痕
更衣して姿見の檻を出づ
襟足の剃り跡青し更衣
衣更ふ五十センチのロンパース
引き出しのサシェも入れ替へ更衣
頬杖の肘痛かりき更衣
梅の実の黄色く熟れて更衣
夫の脛つくづく細し更衣
星座群がらりと替はり更衣
真っ白はのびしろの色更衣
まだ減らぬ住宅ローン更衣
更衣満員バスの息軽し
二の腕の青痣更衣の吾子
グルニエの小窓開きて更衣
シスターの黒から黒へ更衣
更衣バンドエイドに大中小
新樹めく子らの手足や衣更
更衣母の手の熨す畳皺
あどけない手話の濁音更衣
すこやかであれば良しとす更衣
更衣雲がぶくぶく眩しくて
更衣パフスリーブに朝の風
空色の透けるブラウス更衣
こそばゆき抜歯の凹み更衣
大楠の注連の白さよ更衣
川風を部屋へまねきて更衣
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応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
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