視聴者の皆さまからの句

こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。

2024年1月の
優秀句

放送ではご紹介できなかった「佳作句」はこちら

2024年1月の季語(お題)は
沢庵(たくあん) です
  • 沢庵を噛んで 日本を諦めず

    今日の俳句

    2024.01.19 放送

    作者:平良嘉列乙(千葉)

    現代の日本には、問題が山積みです。右肩上がりの時代は遠く過ぎ去り、未来への明るい展望が見えづらい社会。それでも、沢庵を噛みしめ、日常に踏ん張って、ぐいと前を向きます。この国で生きていくことを諦めない意志の強さが、日本をよい方へ変えてゆくことを信じて。

    (監修:神野)

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  • AIに負けて 沢庵噛み砕く

    今日の俳句

    2024.01.18 放送

    作者:藤橋一憲(松山)

    人工知能AIの発達は目覚ましく、さまざまな場面で人間の力を凌駕しつつあります。人間がAIに負ける場面も、どんどん出てくるでしょう。それでも、負けて悔しい感情や、沢庵を嚙み砕く身体は、人間ならではのものです。沢庵の味わい深さが、人間らしさを強く引き出します。

    (監修:神野)

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  • 赤本に ラインマーカー 新沢庵

    今日の俳句

    2024.01.17 放送

    作者:織部なつめ(高知)

    赤本は、大学別に分けられた過去の入試の問題集です。志望する大学の赤本を読みこみ、しっかり勉強しているのでしょう。冬、受験に向けて追いこみの時期に、沢庵を噛んで、さあもうひと頑張り。出来たばかりの新沢庵は新鮮で、きりっと頭が冴え、力をもらえそうです。

    (監修:神野)

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  • 拉致の子は食ひたい 母の沢庵を

    今日の俳句

    2024.01.16 放送

    作者:佐藤茂之(岩手)

    北朝鮮に拉致され、日本に還れなくなった若者へ、心を寄せた一句です。遠い故郷を恋いながら、母の漬けた沢庵をもう一度食べたいと願ったこともあるでしょうか。暮らしに根差した沢庵だからこそ、日常の懐かしさを強く実感させ、失われた人生の重みを物語ります。

    (監修:神野)

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  • お茶請けのたくあん 尼寺の子犬

    今日の俳句

    2024.01.15 放送

    作者:村瀬ふみや(北海道)

    お茶を飲むときに一緒に食べるものを「お茶請け」といいます。甘いお菓子やしょっぱいおせんべいなど、お茶請けもさまざま。沢庵の塩気も、お茶請けにぴったりです。尼寺で漬けた沢庵でしょうか。どこからか受け入れた子犬も遊び、ほがらかな冬の昼のひとときです。

    (監修:神野)

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  • 沢庵や 四女に生まれ 百弐歳

    今日の俳句

    2024.01.12 放送

    作者:やぎ じゅうめい(松山)

    昔は兄弟の数も多く、大家族が当たり前でした。四女として生まれ、にぎやかに育ち、艱難辛苦を乗り越えて、百二歳まで長生きした一人の女性。時代は変わっても、沢庵は変わらぬおいしさです。沢庵という暮らしの食べ物が、すこやかな長寿を明るく寿ぎます。

    (監修:神野)

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  • 三回忌 汁粉に添えて 沢庵を

    今日の俳句

    2024.01.11 放送

    作者:藤田明(松山)

    三回忌の法要のあと、集まった親しい人との場面でしょう。お汁粉をいただいて、ひと息つきます。添えられていたのは、沢庵。甘いスイーツに、塩気のあるものをちょっと添えると、甘さが引き立ちます。誰かの手作りの沢庵なのでしょうか。生前の面影を語りながら、懐かしさがこみあげます。

    (監修:神野)

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  • 愛ほどの 沢庵石の 重さかな

    今日の俳句

    2024.01.10 放送

    作者:今林義和(福岡)

    沢庵がしっかり浸かるよう、重しとして、樽の蓋の上に石を載せます。これが沢庵石です。ずっしりとした沢庵石の重たさを、愛情になぞらえました。この愛もまた、簡単には動かしがたい、重たく深い愛なのでしょう。愛をたっぷりこめた沢庵、おいしく漬かりますように。

    (監修:神野)

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  • 沢庵や トラック来れば 揺るる家

    今日の俳句

    2024.01.09 放送

    作者:石塚彩楓(埼玉)

    国道などに沿った家だと、大きなトラックが通れば、地面の振動を感じます。古い家なら、その揺れも、よりはっきりと迫るでしょう。沢庵は、生活感を強く感じさせる素材です。その沢庵を詠むことで、日常の時間のリアルが、さりげなく言いとめられています。

    (監修:神野)

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  • 沢庵の 程よく漬かる 峡の昼

    今日の俳句

    2024.01.08 放送

    作者:佐々木一美(宇和島)

    干した大根を、糠と塩で漬けたのが沢庵です。冬野菜の大根の保存食として、長く日本の食卓で愛されてきました。山あいの集落で手作りされている沢庵でしょう。浸かり方が浅すぎず、古漬けでもなく、ちょうどよい味わい。静かにうなずくとき、山峡の昼の空が、穏やかに輝きます。

    (監修:神野)

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2024年1月の佳作句

放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。

  • 沢庵や一灯に足る座敷牢

    作者:いかちゃん

  • 沢庵を持てばぐにやりと曲がりけり

    作者:山田知明

  • 沢庵や妻は明日より元妻に

    作者:神奈川ゆうき

  • 沢庵こりり天気予報はくもり

    作者:風薫子

  • 一服の沢庵棟梁は寡黙

    作者:藤尾裕子

  • 不正献金ニュース聞き沢庵噛む

    作者:桑島幹

  • いつまでも噛んで沢庵昼の海

    作者:藤田ゆきまち

  • たくあん刻む老のふたりのサンドウィッチ

    作者:じゃすみん

  • 吉日や沢庵切る音齧る音

    作者:そまり

  • 沢庵や七戸となりし山家の灯

    作者:竹本桂子

  • 沢庵食み食み知恵の輪はまらない

    作者:沢井如伽

  • 沢庵をたくわんと呼び音たのし

    作者:花見鳥

  • 沢庵噛み天下国家を語る父

    作者:ピアニシモ

  • かろやかに沢庵切れば雨あがる

    作者:春あおい

  • お茶請けは沢庵親子読書会

    作者:茂木りん

  • 沢庵もて飯碗刮ぐ寺の朝

    作者:柚木みゆき

  • お通しは沢庵手酌のカウンター

    作者:中村彰正

  • 新たくあんありますシャッター商店街

    作者:ふくじん

  • 沢庵にひげ根や朝の学生寮

    作者:藤雪陽

  • 沢庵を添へて餡掛けスパゲティ

    作者:秋本哲

  • 沢庵の尻尾好きですコップ酒

    作者:亀山酔田

  • 急な客沢庵漬けとほうじ茶と

    作者:おこそとの

  • 大戦のことは語らず沢庵噛む

    作者:このみ杏仁

  • 沢庵を漬けて星夜の無限大

    作者:綾竹あんどれ

  • 恋したとわかる沢庵かじる音

    作者:桜鯛みわ

  • 沢庵をつまむ囃子の稽古終ふ

    作者:イサク

  • 沢庵や師匠の襟の抜きかげん

    作者:伊藤柚良

  • 沢庵の二切朝の陽を弾き

    作者:岸来夢

  • 音響かぬ部屋に沢庵を噛む音

    作者:北里有李

  • 釣り人はたくあん咥え鯛を釣る

    作者:藤本加奈子

  • 沢庵や卓袱台でみる「サザエさん」

    作者:栗田修次

  • 朝練を終へお握りと沢庵と

    作者:小藤たみよ

  • 1Kやカレーライスに新沢庵

    作者:阿部八富利

  • 大根漬く庫裏に十個のポリバケツ

    作者:貝田ひでを

  • 目の皺は笑った軌跡大根漬く

    作者:北欧小町

  • 沢庵を切る家計簿は赤ばかり

    作者:城内幸江

  • 沢庵や炒りて小鉢のおそうざい

    作者:杏乃みずな

  • 仕送りやビニル幾重の沢庵漬

    作者:くぅ

  • 停戦と休戦沢庵真つ黄色

    作者:小池令香

  • 不合格通知たくあん辛すぎる

    作者:小笹いのり

  • 沢庵や本家分家の嫁親し

    作者:新濃健

  • 沢庵を齧れば平和響きけり

    作者:宍野宏治

  • 沢庵を噛みしめ立式する深夜

    作者:四條たんし

  • 沢庵や青年僧の白き足

    作者:草夕感じ

  • 沢庵や厨はいつも火のかをり

    作者:渋谷晶

  • 沢庵を漬けてそのまま保護者会

    作者:砂山恵子

  • 沢庵をぱりぽり「それで、話って?」

    作者:中島容子

  • おにぎりに沢庵入れないでってば

    作者:碩真由美

  • 沢庵の十切れゆるやかなる相似

    作者:野口雅也

  • 沢庵や同じ苗字の町内会

    作者:太平楽太郎

  • 沢庵や免許返納宣言す

    作者:竹内一二

  • 百枚に切れと渡されし沢庵

    作者:西田真己

  • 沢庵を噛んで怒りを伝えけり

    作者:たわらご小島里世

  • 沢庵を添へてみづみづしき朝餉

    作者:立部笑子

  • 各々の沢庵自慢孫自慢

    作者:丁鼻トゥエルブ

  • 胎の子蹴る蹴る沢庵塩つぱ過ぎ

    作者:天雅

  • ご馳走は新沢庵と胡麻むすび

    作者:徳永晴樹

  • 沢庵のパズルのごとく樽にあり

    作者:庭野環石

  • 沢庵の沢庵たらむ厚さかな

    作者:葉村直

  • 初七日の弁当沢庵を喰めば

    作者:巴里乃嬬

  • 大根漬修行のごとく百洗ふ

    作者:福原あさひ

  • 沢庵漬や母の花柄アームカバー

    作者:星月彩也華

  • 沢庵や裸身にずんと歯の重み

    作者:星野テルカズ

  • 沢庵の漬け方恋の忘れ方

    作者:みづちみわ

  • 沢庵噛む天心に上弦の月

    作者:みやこわすれ

  • 沢庵の底から匂う産声よ

    作者:村上光朗

  • 沢庵を噛む父死にし日の朝も

    作者:老人日記

  • 練馬の子大根漬ける二時間目

    作者:森毬子

  • 沢庵を噛んで音符の溢れ出す

    作者:山田典子

  • 網棚に臭ふ沢庵漬二本

    作者:吉野敬子

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テレビ愛媛ではみなさまから
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5月のお題「葉桜(はざくら)」の
応募は締め切りました

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

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