こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2019.02.15 放送
花のつぼみがふくらんでくることを「ふふむ」といいます。日に日にほころぶ梅のつぼみ。他の花にさきがけて、春のはじめに咲きほこる梅は、春を告げる花、「春告草」とも呼ばれてきました。この句も、一昨日や昨日といった過去ではなく、明日や明後日といった未来へ向かってゆくところが、ぐんぐん近づく春の気配を感じさせてくれますね。
(監修:神野)
2019.02.14 放送
人生には、ときになぜこんなことが起こるのか、問いかけたくなる不条理があります。父や母が亡くなったり、大切な人が病気になったり……大変な日々を懸命に生き抜いてきて、今、ふと心が解放されたような心地なのかもしれません。空が夕映えに染まる一日の終わり、梅も咲いていて、なんだか胸がいっぱいで、ただただ風景を見つめています。
(監修:神野)
2019.02.13 放送
隼人とは、古代日本で、今の鹿児島や宮崎など南九州に住んでいた人々の名前です。勇ましく、ハヤブサのようにすばしっこいので、その名がついたともいわれています。作者は九州にルーツがあるのでしょうか。青空にポッと灯る梅の紅は、私の中にも流れている隼人の血のように、いきいきと鮮やかです。
(監修:神野)
2019.02.12 放送
冬の終わりに、早咲きの梅を探して野山を歩くことを「探梅」といいます。そろそろ梅が咲いていないかと思いながら、堀端を散策していると、水面近くまで浮上した鯉の口髭が、思った以上に太いのが目につきました。たくましい鯉の面構えに、春の到来ももうすぐだと、心強く実感した一句です。
(監修:神野)
2019.02.11 放送
訪問診療のお医者さんが「梅がきれいですね」なんてにこにこしながら、いつものように訪ねてきました。玄関ではなく庭からやってきた親しさに、何度も行き来している信頼感が、さりげなく伝わってきます。美しい紅梅を眺めて過ごす穏やかな時間は、心身の英気を養ってくれることでしょう。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
地震より二十四年や梅早し
観梅や娘の義母となる人と
梅真白鉄路に細き雨匂ふ
紅梅へ鳩がまた影置きに来る
梅が香に茶碗の鶴の飛び立ちぬ
星ひとつ溢れて落ちて梅咲きぬ
襤褸を着るごとき古梅の真白かな
探梅やスケッチブックに波の音
こぼれ来る笛のぎんいろ梅早し
園児にも背負ふものあり梅の花
絵巻のなかの夕顔の死や梅月夜
紅梅や蹴りよく上がる空手女子
梅や咲く庭より婚の荷を入れる
紅梅や真っ向に来る川の音
梅林抜けチアホーンの応援
戦国の矢狭間の向こう梅ましろ
悪人の黙して去りぬ冬の梅
住む人のなき洋館の梅匂ふ
梅香る離れて祝う誕生日
白梅のあいだあいだに御籤かな
菩提寺の百年梅にいま一人
方外の友ある至福梅日和
探梅や鼻の高さの花を嗅ぐ
空晴れて梅一輪の野点かな
梅かほる博士愛すは素数なり
赤ちゃんの頬の香りと梅の花
琴の音の馥郁として梅まつり
梅綻ぶ姉の出産間近なり
テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!
応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。
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