こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2020.06.12 放送
今日も一日無事に終わって、いつものように夕餉の支度をします。魚の煮付けと味噌汁と、あとは冷奴があればじゅうぶん。いただきます、と手を合わせれば、遠くからポンポン船のゆく音が聞こえてきました。海は夕映え。暑さもゆるみ、涼しい風が抜けてゆきます。引き継がれてきた海辺の暮らしを、なつかしく思い返す夏の夕暮れです。
(監修:神野)
2020.06.11 放送
居酒屋で、上司の話を聞かされているのでしょうか。気合で何とかなるなんて、精神論は聞き飽きた……心の中で反論しつつ、冷奴をつまみます。真四角というかたちは、どこか生真面目で堅苦しいですね。箸でつつけばほろりと崩れる冷奴のように、融通の利かない人も、どうか歩み寄ってくれますように。日常の食を通して、人間模様を描いた一句です。
(監修:神野)
2020.06.10 放送
日本はまさに地震大国。昼も夜もおかまいなく、いきなり揺れが襲います。ごはんどきに地震がきたとき、食卓に冷奴があれば、やわらかい豆腐が、ふるふると揺れることでしょう。冷奴は、日常を代表する食べ物です。当たり前の生活の中に、地震は突然やってくるのだと、あらためて教えてくれる一句です。
(監修:神野)
2020.06.09 放送
気の合う人ばかりの飲み会なら楽しいのですが、そういうわけにもいきません。いつもなぜか反りの合わない人が、斜向かいに座っています。ちょっと視線を動かせば目の合う距離。ビールを飲みつつ、存在がついつい気になります。涼やかな冷奴は、居酒屋の定番メニュー。ささくれ立つ気持ちを、クールダウンさせてくれればよいのですが。
(監修:神野)
2020.06.08 放送
夏の食卓の定番、冷奴。冷やした豆腐に薬味をかけて頂くシンプルな料理ですが、絹ごしか木綿か、薬味は紫蘇か生姜か、作る人によって個性が出ます。仕上げの醤油も、産地によって甘さや辛さ、風味がずいぶん異なりますね。ふるさとの醤油をかければ、なつかしい味の出来上がり。かつて囲んだ家族との夕餉を思い出しながら、今日のひと日が過ぎてゆきます。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
降り足りし山に色ある冷奴
ゆふぐれの 音はなめらか 冷奴
喧嘩の夜角の欠けたる冷奴
賽子の一の穴ぼこ冷奴
蕩けゆく波はいぎすの冷奴
冷奴寂しがりやは父譲り
カウンターひとりづつ詰め冷奴
寄宿舎の子規等分の冷奴
久万郷や石ほど固き冷奴
バウハウスめく 剥き出しの冷奴
清水の舞台そりたつ冷奴
何よりも 好古好みの 冷奴
冷奴有り難きかな札所宿
宝くじ当たるつもりで冷奴
冷奴今も昭和に棲む父へ
冷奴少し崩れし方を取る
老二人薬味のちがふ冷奴
日溜りの草引き抜きて冷奴
吉良邸に探りを入れる冷奴
お互いの誤解が解けて冷奴
弔いの夜の言葉数冷奴
冷奴キツトアシタハウマクユク
恐ろしや鬼殺しとよ冷奴
噛み合わぬ会話リセット冷奴
父の日の何はさておき冷奴
娘ら遠く夫と二人の冷奴
蝦夷富士の湧き水豊か冷奴
冷奴次元空間に吸い込まれ
同窓会の便りは絶えて冷奴
日本の水は軟水冷奴
箸つけて薬味こぼるる冷奴
庭掃除半分終えて冷奴
鋭さは糸にもあって冷奴
青笹をしっとり濡らし冷奴
冷奴みえないほどの鰹節
冷奴の旬の健食潤しさ
テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!
応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。
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〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係