こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2025.01.24 放送
秒針という言葉には「針」という字が入っています。それを踏まえて、時計の秒針はまるで時間を縫う針のようだとなぞらえました。縫うという作業の丁寧さが、刻々と秒針の刻む一秒一秒を、なめらかに感じさせてくれます。時計をちらりと見て、そろそろ日向ぼこもおしまい。よっこらしょ、と日常へ戻ります。
(監修:神野)
2025.01.23 放送
日向ぼこをしながら詩を書いているのでしょう。書きとめたフレーズを読み直し、より自分の感覚に合う言葉に推敲します。その作業を「調温」と表現したのが、まさに詩ですね。日向ぼこの優しいぬくもりのように、言葉の温度を一定に整え、感覚を生かしてまとめます。ゆたかな日向ぼこのひとときです。
(監修:神野)
2025.01.22 放送
ぼーっとしている日向ぼこの時間は、少し退屈です。手すさびのおもちゃにルービックキューブをいじっているのでしょう。使い古しているので摩耗して、色も褪せて見えます。同じく、この部屋も庭も少しずつ擦り減って、日差しに静かに光っています。穏やかな日々の中にも、時間は確実に過ぎているのです。
(監修:神野)
2025.01.21 放送
あたたかい日だまりでのんびりする時間は、まさに平和の象徴です。一方、世界では今も戦火が上がり、銃を向けられる恐怖におびえる暮らしがあります。もし、世界中のすべての人が武器を置いて、いっせいに日向ぼこをしたら、戦争は終わるでしょうか。一つしかない地球に生きる同士として、手を取り合い、平和に暮らせる日が来ることを願います。
(監修:神野)
2025.01.20 放送
シーズーは毛の長い小型犬で、ペットとしても人気です。冬のあたたかい一日、日だまりでトリミングしているのでしょう。顔まわりをカットして、体もさっぱりさせて、お尻のあたりも刈りこみます。あられもない姿をさらしつつ日差しに目を細めるシーズーも、日向ぼこのぬくもりをきっと知っています。
(監修:神野)
2025.01.17 放送
飯桐の木は、その赤い実が南天に似ていることから、南天桐とも呼ばれます。秋の終わりに葉が落ちると、房をなす実の赤さが、冬の青空によく映えます。日向ぼこをしながら、背の高い飯桐の、その枝にぶら下がる実を仰ぎます。自然の風景を静かに切り取ったことで、冬の日向の穏やかさが再現されました。
(監修:神野)
2025.01.16 放送
日向ぼこをするのは、人間だけではありません。動物たちも、冬の寒さの中で、太陽を喜びます。生まれたばかりのひよこも、ひだまりに羽根を広げて、日差しをたっぷり浴びようとしています。上手に両方の羽根が広げられないところも、ひよこの幼さが感じられ、いとけない命への愛おしさが湧いてきます。
(監修:神野)
2025.01.15 放送
ぼーっと日向ぼこをしながら、ふだんの仕事のことをふと思い出しています。年齢や経験を重ね、管理職になったのですが、部下を育て人を繋ぐ役割は、なかなか大変です。自分には向いていないのかもしれないと、本音をぽつりとつぶやきました。冬の日差しが、励ますように、あたたかくやさしく充ちています。
(監修:神野)
2025.01.14 放送
宇和海をのぞむ見晴らしのよいところで、日向ぼこをしているのでしょう。海には真珠筏が並び、冬の日差しに輝いています。湾を眩しく輝かせる日差しが、日向ぼこのぬくもりを、じんわりと伝えてくれます。この海に育つ真珠も、やさしい光を宿しているでしょう。愛媛ならではの穏やかな風景です。
(監修:神野)
2025.01.13 放送
寒い冬には、太陽がことさら嬉しいものです。縁側やベンチなどで日差しを浴びてゆったり過ごすことを「日向ぼこ」と言います。日だまりは比較的暖かいとはいえ、冬は冬。チョコレートドリンクを温め、マグカップになみなみと入れて、溢さないよう運びます。カップを包む手も、じんわりと温もるひとときです。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
惑星の軌道すこやか日向ぼこ
毛布干すエアロバイクや日向ぼこ
学食の二色のトレイ日向ぼこ
日向ぼこ光は鼻を擽れり
安曇野の水車ころころ日向ぼこ
日向ぼこ釈迦の手のひらははぷくぷく
くつを脱ぎくつしたをぬぎ日向ぼこ
父在さばすぐ句座となる日向ぼこ
前腕の骨は一尺日向ぼこ
神さまに見せる真顔や日向ぼこ
日向ぼこ粥一匙の離乳食
抜歯跡舌で確かめ日向ぼこ
宇宙図鑑枕代はりや日向ぼこ
ドーナツの穴は付加価値日向ぼこ
日向ぼこオーロラソース鼻に付け
午のそら海原めいて日向ぼこ
日向ぼこ蒼き儒艮の眠る島
父の下駄また犬小屋に日向ぼこ
地下鉄地上へ束の間の日向ぼこ
双子抱く育休パパの日向ぼこ
たまごならひな孵りそう日向ぼこ
定年や猫に教わる日向ぼこ
日向ぼこのことは我が家の三毛に聞け
たましひの翼まるめて日向ぼこ
転職を決めたる孫と日向ぼこ
乗客のあまねく日向ぼこりかな
日向ぼこ金子みすゞのやうに風
風塵の形にひかり日向ぼこ
基地の名を呼び合う子供日向ぼこ
定位置に置かれる眼鏡日向ぼこ
日向ぼこしてから職業安定所
コッヘルで淹れる珈琲日向ぼこ
裂織の巾着もらふ日向ぼこ
日向ぼこ採否の知らせ待つひとり
ボンネットに肉球跡や日向ぼこ
日向ぼこセロ弾き小屋のデクノボー
とれそうな膝のかさぶた日向ぼこ
肝心なところでだまるひなたぼこ
日向ぼこカップラーメン食べる人
市役所の絵本コーナー日向ぼこ
陽当たりを誉められながら日向ぼこ
よき出汁の出さうな日向ぼこの猫
日向ぼこナイフで削る木のスプーン
耳に羽根差して天使の日向ぼこ
日向ぼこオカリナの音に集まって
ドーナツに光まぶしてひなたぼこ
日向ぼこ黄金糖の光舐め
天金の全集重し日向ぼこ
群るる鳩向きをそろえて日向ぼこ
辺野古の青空ジュゴンの日向ぼこ
日向ぼこミーアキャットの前ならえ
ルーブルの中にバス停日向ぼこ
無条件降伏めける日向ぼこ
戦争を語るラジオや日向ぼこ
キリストも仏陀もきっと日向ぼこ
短編を一つ読む間の日向ぼこ
窮屈な銅像伸びて日向ぼこ
旅行誌の付箋はがして日向ぼこ
日向ぼこしながら妹の髪を編む
日向ぼこ仁徳天皇陵古墳
理科室の骸骨日向ぼこが好き
日向ぼこ些事も大事も捨てにけり
いつもより甘きココアと日向ぼこ
日向ぼこ胎内記憶話す吾子
退学を決めたる吾子と日向ぼこ
俊太郎の詩集を広げ日向ぼこ
すぐ止まる柱時計と日向ぼこ
しりとりのらはらっこでしょひなたぼこ
意のままにさせてよ日向ぼこぐらい
頬杖のかくんとくずれ日向ぼこ
切り干しの甘い香りや日向ぼこ
薄っぺらな僕が張りつく日向ぼこ
光年の隙間隙間の日向ぼこ
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俳句を募集しています!
応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。
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