視聴者の皆さまからの句

こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。

2021年11月の
優秀句

放送ではご紹介できなかった「佳作句」はこちら

2021年11月の季語(お題)は
セーター です
  • セーターのほつれ 宇宙の寿命かな

    今日の俳句

    2021.11.12 放送

    作者:藤田瞬(松山市)

    日常些事のセーターのほつれと、宇宙の寿命という壮大なテーマを、大胆に並べました。きっちり編まれたセーターもいつしか綻んでゆくように、宇宙もまた、終わりへ向かって静かにほつれてゆくのかもしれません。寒くなってきた夜、セーターを着て見上げる星空に、大きな宇宙の時間を感じた一句です。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 祖父の忌や 微かに潮の 香のスエタ

    今日の俳句

    2021.11.11 放送

    作者:杉野圭志(松山市)

    祖父の忌日に在りし日を思えば、セーターからかすかに潮の香りがしました。祖父は海辺に住んでいたのか、はたまた漁師だったのか。いずれにせよ、祖父との記憶には、ゆたかな海の風景が広がっているのでしょう。セーターの潮の香が感覚をくすぐり、忘れかけていた祖父のぬくもりを、静かに引き寄せます。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • セーターを 重ね着しても 部屋昏し

    今日の俳句

    2021.11.10 放送

    作者:ダック(埼玉県)

    寒いのでセーターを重ね着しても、部屋はどこか暗いままです。いくら体が物理的にあたたまったとしても、癒されない孤独があるのでしょう。冬が深まってゆく不安や、日差しの乏しさも感じます。セーターという季語の背負う冬の厳しさが、生きることの寂しさを引き出しました。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 餅まきや 脱いだセーター 上げて待つ

    今日の俳句

    2021.11.09 放送

    作者:藤本加奈子(松山市)

    餅まきは、家を建てる行事のひとつです。上棟のお祝いに、集まった地域の人へ餅をまき、災いを祓います。近所で餅まきがあるというので、セーターを着て出かけたのでしょう。効率よく餅をとるために、脱いだセーターを広げて、空へ掲(かか)げます。セーターにこんな使い道もあるのですね。生活の一場面がいきいきと切り取られました。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • セーターに毛玉 六法全書閉づ

    今日の俳句

    2021.11.08 放送

    作者:山内佑資(伊予市)

    冬の歳時記には、コートや手袋、マフラーなど、寒さを防ぐ衣類の季語が多く採用されています。セーターもそのひとつ。この句は、司法試験に向けて勉強しているのでしょうか。着古したセーターの毛玉が、くたびれた日々を感じさせます。夜は特に寒いですから、あたたかくして風邪をひかないように。きっと努力は実を結ぶはずです。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める

2021年11月の佳作句

放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。

  • 子の眠る母眠るさて山眠る

    作者:深町明

  • セーターの体と心温める

    作者:藤堂広太

  • セーターの白ユトリロに優りたり

    作者:藤田明

  • セーターのマジシャンひとり客ひとり

    作者:音羽凜

  • 出迎えよ吾を海色のセーターで

    作者:西原みどり

  • セーターの袖あげて子とハッケヨイ

    作者:石塚彩楓

  • セーターの胸にシンバル鳴らしけり

    作者:板柿せっか

  • 毛糸編む生まれ来る子にひよこ色

    作者:中矢長宗

  • モヘヤのセーター脱いで普通のわたし

    作者:三好眞喜子

  • 編み上げしセーター妻が着せに来る

    作者:岩渕晃三

  • セーターの肩にヴァイオリンのなじむ

    作者:磐田小

  • セーターを抜ければ太陽とあなた

    作者:藤雪陽

  • セーターの毛玉と穴と過去問と

    作者:中島容子

  • 立漕ぎのセーター向ひ風の坂

    作者:藤尾裕子

  • ぶかぶかのセーター借りてコンビニへ

    作者:天陽ゆう

  • セーターの胸の豊かに立話

    作者:林好江

  • とっくりセーターにっこり喉仏

    作者:友健

  • セーター編むオルゴールのお返しの

    作者:藤田ゆきまち

  • セーターのかっ飛ばしたるホームラン

    作者:宍野宏治

  • セーターもなんだか眠さうに着らる

    作者:さとけん

  • 白髪のうなじ際だつ緋のセーター

    作者:河本俊子

  • セーターや日時計の影あえかなり

    作者:巴里乃嬬

  • かゆしかゆしとつくりのセーター着て

    作者:新濃健

  • 吾の捨てしセーター着込む母が居て

    作者:吉野敬子

  • 腹の子にセーター編むよと呼びかける

    作者:玉川治佳

  • 海より青き セーターをプレゼント

    作者:室達朗

  • セーターを脱げば静電気の青し

    作者:中村彰正

  • カシミヤのセーター抱けば真夜の赤

    作者:小池令香

  • 太編みのハイネックセーターカフェオーレー

    作者:堀池正海

  • 編みあがるセーター猫の目の青し

    作者:村上惠子

  • 担任の毛玉だらけの赤セーター

    作者:でんでん琴女

  • セーターに頬をうずめて夜半の星

    作者:みやこわすれ

  • セーターを抜けて八十路の息を継ぐ

    作者:椋本望生

  • 都会っ子に憧れる子の黒セーター

    作者:星月さやか

  • セーター編む窓辺に星のこぼれくる

    作者:じゃすみん

  • 過去問を解くセーターの毛玉分

    作者:南方日午

  • セーターに毛玉のやうな猫抱きて

    作者:井納蒼求

  • 大人へはゆつくりおなりセーター編む

    作者:藤本ちどり

  • 真っ白なアランセーター海を見に

    作者:杉野祐子

  • セーターを着せ好天のヒーローショー

    作者:北藤詩旦

  • 色褪せたセーター羽織る夜の風

    作者:井上定男

  • セーターが底なし沼で眠くなる

    作者:田尻武雄

  • セーターはモヘアが好きで甘え下手

    作者:綾竹あんどれ

  • セーターの赤を纏ひて風に立つ

    作者:武井日出子

  • 枕元のセーターに猫寝てゐたり

    作者:かつたろー。

聞ける俳句 トップへ戻る

テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

12月のお題「蕪(かぶ)」の
応募は締め切りました

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

個人情報の取り扱いについて

頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。

俳句の応募はこちら

メールアドレスからの応募: 応募先メールアドレス

ハガキからの応募:
〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係

ここから「選ばれた俳句だけをすべて聞く」が再生されます。

「選ばれた俳句だけをすべて聞く」ランダムで再生されます

選ばれた俳句のバックナンバー

聞ける俳句のトップへもどる
pagetop