「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:神野紗希、谷さやん

  • 木枯や 初補聴器に 星の声

    今日の俳句

    2025.12.12 放送

    作者:中島 紺(千葉)

    はじめて補聴器をつけたとき、その音を星の声だと感じました。木枯の吹く音かもしれないし、ほのかな雑音かもしれませんが、そこに宇宙とのつながりを見出した感覚が冴えています。補聴器をつけることで、未知の感覚が生まれることを、ポジティブに受け止める姿勢に、励まされる一句です。

    (監修:神野)

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  • 木枯し木枯し ジュゴンはもう ねむったの

    今日の俳句

    2025.12.11 放送

    作者:辻 花和音(埼玉)

    ジュゴンは、北の海に生息する哺乳類です。イルカに似たやわらかいフォルムで、性格も穏やかです。陸を吹きすさぶ木枯を聞きながら、海の中のジュゴンに心を寄せました。海で暮らす彼らにとっても、冬はやはり冷たくてつらいのでしょうか。ジュゴンの眠りを思うと、私にも優しい眠気が兆します。

    (監修:神野)

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  • エプロンを はずす木枯 棲むからだ

    今日の俳句

    2025.12.10 放送

    作者:奈良香里(松山)

    台所での作業を終えて、エプロンを外すとき、ふと肌寒さをおぼえたのでしょう。その冷えから、からだに木枯が棲んでいると感じ取りました。木枯がからだに棲む感覚は、どこか寄る辺なく、孤独な印象です。続いてゆく日常の中にも、ふっと、この世界の無常が顔を覗かせます。

    (監修:神野)

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  • 凩を来て 凩を帰る湯屋

    今日の俳句

    2025.12.09 放送

    作者:菫久(東京)

    冬、銭湯に入りに来ました。凩の吹く中を寒い寒いと歩み来て、お風呂から上がれば、また凩の中へ出てゆきます。「凩」という言葉を二回繰り返したことで、北風の吹き続ける冬の空間が、より強く迫ってきます。どうかあたたかくして、湯冷めしないように気を付けてくださいね。

    (監修:神野)

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  • 木枯の 来るぞと鳩の 胸豊か

    今日の俳句

    2025.12.08 放送

    作者:大地緑(神奈川)

    木枯は、冬の到来を告げる冷たい北風です。風が木の葉を吹きさらい、木々も寒々しく取り残されます。人間はもちろん、生きものにとっても厳しい寒さ。それでも町の鳩たちは、木枯の中、ふくふくと胸の羽毛をふくらませ、冬を生きています。「豊か」という把握によって、命の弾力が生まれました。

    (監修:神野)

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テレビ愛媛では、みなさまから俳句を募集しています。
一般募集に加えて、小学生の俳句も同時に募集しています。
ぜひ、ご応募ください!

小学生の俳句の応募はこちら
1月のお題は
「日脚伸ぶ(ひあしのぶ)」 です
応募はこちら

メールアドレスからの応募: 応募先メールアドレス

ハガキからの応募:〒790-8537
テレビ愛媛「きょうの俳句」係

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・学校名(ジュニアの場合)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC ライブニュース「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

個人情報の取り扱いについて

頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。

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監修の先生のご紹介

  • 池内恵吾

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会も担当。『日めくり子規・漱石』にて第34回愛媛出版文化賞大賞。第11回桂信子賞。現代俳句協会副幹事長。聖心女子大学・立教大学講師。2022年春から愛媛・伊予観光大使。句集に『すみれそよぐ』他。

  • 神野紗希

    谷さやん(たにさやん)

    松山市生まれ。西条市丹原町で育つ。松山大学卒業。1996年作句開始。句集『逢ひに行く』で宗左近俳句大賞受賞。『芝不器男への旅』、『不器男百句』(坪内稔典/谷さやん共著)、俳句とエッセイ『空にねる』。「船団」(2018年散在)を経て、現在「窓の会」常連。愛媛新聞カルチャー教室「さやんの楽しむ俳句」、「みんなで子規を読む」講師。

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