「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:神野紗希、谷さやん

  • 秋桜や 旅は眠りの ごとく覚む

    今日の俳句

    2025.10.02 放送

    作者:青木ともじ

    旅先での目覚めは、どこかまだ眠りの夢の中にいるようにふわふわとした気分だと、感覚的に詠みました。生活から切り離された旅の時間は、たしかに現実離れした不思議な浮遊感があります。夢なのかうつつなのか、ぼんやりとした意識のままに、風に揺れるコスモスを眺めます。

    (監修:神野)

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  • 霊峰や 木の根づたひに 茸生え

    今日の俳句

    2025.10.01 放送

    作者:藺草慶子

    山に分け入ると、樹齢を重ねた樹々の根が太々と斜面を這っています。その木の根に沿って、茸がいくつも生えていました。霊峰とは、古来、その土地で信仰の対象とされてきた山です。そこに生える茸も、静かに冷える山の空気の中で、どこか神聖な気配を漂わせます。

    (監修:神野)

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  • スケッチを 鶺鴒出たり 入つたり

    今日の俳句

    2025.09.30 放送

    作者:坂本登

    秋の季語「鶺鴒」は、人の生活圏にも親しく通う小鳥です。公園などの街角でしょうか、スケッチをしていると、鶺鴒がちょこちょこと行き来します。まるで、スケッチの中を出たり入ったりしているみたい。描くという定点をつくることで、鶺鴒のこまごまとした可憐な動きが、楽しく写し取られました。

    (監修:神野)

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  • マスカット盛られ 大きな雨の窓

    今日の俳句

    2025.09.29 放送

    作者:石田郷子

    葡萄の中でも人気のマスカットは、爽やかな甘みが特徴です。大きな窓のそばの机に、マスカットが盛られています。窓の向こうの雨の気配を、みずみずしいマスカットの粒が引き寄せます。むき出しの自然が、窓一枚を隔てて迫ってくることで、ひたひたと寄る辺なさが募ります。

    (監修:神野)

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  • 松虫や 素湯もちんちん ちろりんと

    今日の俳句

    2025.09.26 放送

    作者:小林一茶

    松虫は淡い褐色で、草叢でチンチロリンと鳴きます。童謡「虫のこえ」の冒頭に出てきて、もしかしたら私たちが初めて覚えた虫の鳴き声かもしれません。松虫の音と、目の前で白湯がちんちん沸いてきた鉄瓶の音とが重なります。寂しい秋の夜がなんだか楽しくなってきました。松虫に「ここでも鳴いているよ」と、言っているようです。

    (監修:谷)

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テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

10月のお題「夜食」の
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メールアドレスからの応募: 応募先メールアドレス

ハガキからの応募:〒790-8537
テレビ愛媛「きょうの俳句」係

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・学校名(ジュニアの場合)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC ライブニュース「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

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監修の先生のご紹介

  • 池内恵吾

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会も担当。『日めくり子規・漱石』にて第34回愛媛出版文化賞大賞。第11回桂信子賞。現代俳句協会副幹事長。聖心女子大学・立教大学講師。2022年春から愛媛・伊予観光大使。句集に『すみれそよぐ』他。

  • 神野紗希

    谷さやん(たにさやん)

    松山市生まれ。西条市丹原町で育つ。松山大学卒業。1996年作句開始。句集『逢ひに行く』で宗左近俳句大賞受賞。『芝不器男への旅』、『不器男百句』(坪内稔典/谷さやん共著)、俳句とエッセイ『空にねる』。「船団」(2018年散在)を経て、現在「窓の会」常連。愛媛新聞カルチャー教室「さやんの楽しむ俳句」、「みんなで子規を読む」講師。

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