こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2018.12.14 放送
シリウスは冬の大三角をつくる一等星で、地球から見える最も明るい星です。寒い夜空の下で手袋を外したのは、家の鍵をあけるためか、誰かの頬に触れるためか。素肌が冷気に触れた瞬間、ふと、強く輝くシリウスの気配を感じました。手袋を外したことで、世界と私を遮るものがなくなり、宇宙がぐっと近づいたのです。きりりと凛々しい一句です。
(監修:神野)
2018.12.13 放送
「前髪命」という若々しい表現から、この句の主人公が青春期の若者だと分かります。たしかに十代のころは、前髪が素敵に決まっているかどうかで、その日の運勢まで左右されるような気分になりました。手袋を外し、吹きすさぶ寒風に乱された前髪を直して、また手袋をはめて。学校へ行く途中の、無意識の瞬間を、いきいきと切り取りました。
(監修:神野)
2018.12.12 放送
喪服の黒い手袋、お葬式の場面でしょうか。悲しみに暮れる人に、かける言葉が見当たらず、ただ震える肩にそっと手を置き、思いを分かち合います。寒空の下の、悲しみの黒、静けさの黒。「添へたる」というやわらかな表現に、無言のやさしさが滲みます。
(監修:神野)
2018.12.11 放送
手袋はあたたかさを保つ反面、分厚いので手先が不器用になるデメリットもあります。この人も焼き芋を食べるために、いったん手袋を外したのでしょう。ほくほくの焼き芋に身も心もあたたまり、つい、手袋を忘れてきてしまいました。冬ならではのうっかりミスを軽やかに詠む、チャーミングな一句です。
(監修:神野)
2018.12.10 放送
イルミネーションが彩る街には、冬の装いに身を包んだ人が行き交います。中には、黒い革手袋をはめたおしゃれな人も。つやつやと照る黒革のなめらかな肌が、イルミネーションの光を、きりっとはね返します。都会的な手袋が放つ、寒さの中の美しさに、ハッと息をのむ瞬間です。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
手袋を脱いで支払ふ診察費
皮手套はめ城門を開きけり
手袋を脱いでがつちり仲直り
脱輪や皮手袋の傷匂ふ
手袋の手ざはり何をつかんでも
手袋のままさよならのハイタッチ
彩ちゃんのミトン編むのよ星の夜
手袋の中に底なし海がある
駅頭に手袋赤き花のごと
新しき手袋を日にかざしけり
手袋の手に握り持つ孤独の相
手袋に秘めしYesとくすり指
スマホするベンチに残る手套かな
手袋人形待合室の親子かな
手袋や右手はどこへ行つたやら
手袋やいろとりどりの自己主張
雲梯に残る紐付き手袋や
亡き母に贈った手袋引き出しに
テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!
応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。
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〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係