こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。
2021.02.12 放送
畑での農作業の風景です。肥料の入った袋を開けるのに、そばにあった鎌を使って切り裂きました。あるもので済ませながら、てきぱきと作業を進めてゆく、慣れた手つきがあざやかですね。聞こえてくるのは鶯の声。振り返れば空は青く、山は芽吹き、春の里山のほがらかな風景が広がります。
(監修:神野)
2021.02.11 放送
大きな味噌樽の鎮座する蔵は、天井が高く、そのぶん神棚も高いところにあるのでしょう。あるとき、味噌蔵の中まで、今年はじめての鶯の声が聞こえてきました。蔵の神様も、初音を聞いて、にっこり喜んだかもしれません。暗く静かな蔵の中を対比させたことで、鶯の命の明るさが引き立ちました。
(監修:神野)
2021.02.10 放送
ホーホケキョ、鶯の声が聞こえてきました。ハッと視線をあげて窓の外を見れば、世界はもう春。もうそんな季節かとしみじみ眼鏡をかけ直した、無意識の行動を俳句にすくい上げました。さりげない日常の場面にも、季節は平等にめぐってきます。かけ直した眼鏡に、やわらかな春の光があふれます。
(監修:神野)
2021.02.09 放送
年を重ね、デイサービスに通うことになった父。施設まで送る途中、どこからか、鶯の鳴き声が聞こえてきました。その明るさは、踏み出した新たな一歩を応援してくれているよう。父と私の緊張も、ふっとほぐれます。どうか来年も、その次の春も、まだまだ元気で、一緒に鶯の声を聞けますように。
(監修:神野)
2021.02.08 放送
その年はじめて聞く鶯の声を「初音」といいます。鶯の別名は春告げ鳥。初音を聞くと春が来たことを実感します。松山城は、天守閣へ登るのに、ロープウェイとリフトが用意されています。そろそろ初音のころだからと、さえぎるもののないリフトを選びました。春や昔、十五万石のお城下で、新しい春を探す、小さな旅です。
(監修:神野)
放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。
うぐひすやうどん屋の子のおてつだい
うぐひすや棟梁の好きなビスケット
鶯や北山杉は真っ直ぐに
鶯や今ならスプーン曲がるかも
鶯やすいとローラースケーター
鶯やお辞儀の深いセールスマン
うぐひすに小枝よろこぶ日和かな
月山の雲よ鶯飛ぶかたち
岬まで潮の香りと鶯と
うぐいすや四等当たる宝くじ
うぐひすや両手で開く母子手帳
鶯や白紙のままに出すテスト
鶯やリボン結びを覚えし子
カフェラテやうぐひす砂糖ひとつ分
鶯や登校列に寝癖の子
鶯やお下がりの服喜ぶ子
うぐいすの初音流れり石手川
うぐひすや終日海に光射す
流鶯や坂を下れば道後の湯
籠り居の窓といふ窓うぐひす来
立ち止まり立ちどまり聞く初音かな
鶯の電解質のやうな声
忘却曲線のやうな初音して
鶯や薄荷キャンディ舌に溶け
鶯や両手に受くる石清水
漢字よりひらがな似合ふうぐひすよ
ドクターヘリの広場初音のたつたいま
匂鳥出作り小屋の煙起ち
鶯や我が家に赤ちゃん一人来る
鶯や竹の楊子で切る和菓子
鶯や四代続く菓子司
校章はさくらのかたち鶯来
分校の朝鶯は青空へ
鶯の鳴く学校に学びけり
呑み込まん鶯餅の色の嘘
浄土寺の鶯渡る青き空
うぐいすの鳴いて浮雲書店まで
鶯や茶屋の朱塗りの汁粉椀
鶯や古希となりたる手配犯
鶯や和紙に記憶の木の匂ひ
テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!
応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。
・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。
頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。
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〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係