視聴者の皆さまからの句

こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。

2023年10月の
優秀句

放送ではご紹介できなかった「佳作句」はこちら

2023年10月の季語(お題)は
檸檬 です
  • 母の焼く レモンケーキや 誕生日

    今日の俳句

    2023.10.20 放送

    作者:星月彩也華(四国中央)

    誕生日に、お母さんがお手製のレモンケーキを焼いてくれます。レモンケーキは、レモンの果汁やピールを混ぜ込みます。キッチンにも、さわやかな香りが満ちているでしょう。手間をかけて焼き上げるケーキには、レモンと母の愛が、たっぷり。人生のぬくもりを感じる一句です。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 瀬戸内の レモンをしぼる 夜の銀座

    今日の俳句

    2023.10.19 放送

    作者:竹本桂子(久万高原)

    銀座は東京の中心部、言わずと知れた大人の街です。レモンを搾るのは、バーでカクテルを作るひとコマでしょうか。瀬戸内の太陽がもたらした明るいレモンが、大都会の片隅で、疲れた誰かの心を癒します。心地よい静けさの中、ゆたかに更けてゆく、銀座の夜です。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 檸檬投ぐ アインシュタインの光速

    今日の俳句

    2023.10.18 放送

    作者:村上光朗(鹿児島)

    物理学者のアインシュタインは、光の速度はどの条件でも変わらないと考え、特殊相対性理論を唱えました。投げられたレモンは、まるで光そのもののようで、その放物線を描く速さに、アインシュタインを思い出したのでしょう。宇宙に共通する、瞬間のきらめきを、今、レモンがさわやかに物語ります。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • レモン切る 同性が好きとは言えず

    今日の俳句

    2023.10.17 放送

    作者:鳴海響(神奈川)

    この世界にはさまざまな愛があります。違う性別同士で惹かれ合うこともあれば、同じ性別の人を好きになることも。しかし、現実の社会には、同性愛に偏見を持つ人もいます。自身の指向を無理に隠すことなく、誰もが自由に生きられたら。レモンの爽やかさが、鬱屈を少しでも癒してくれることを祈ります。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 崩れたる トランプタワー 檸檬の香

    今日の俳句

    2023.10.16 放送

    作者:赤尾てるぐ(秋田)

    トランプをたわむれに積み上げたタワーが崩れる瞬間、レモンの匂いがしました。レモンは、そのフォルムや鮮やかな黄色から、果物の中でもおしゃれな印象をまといます。トランプとレモンの組み合わせも、洗練された雰囲気です。ものの描写を通して、秋の静かな空気感を写し取りました。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 瀬戸内の 廃校に生る レモンの実

    今日の俳句

    2023.10.13 放送

    作者:藤本加奈子(松山)

    瀬戸内の島でも少子化が進み、廃校となった学校もあります。校庭に子どもたちの声は聞こえなくなっても、レモンの木は変わらず、秋になれば実をつけます。その明るさが、廃校の寂しさをやわらげ、ありし日のにぎやかな学校を、ひととき思い出させます。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 中退や 檸檬は押し付けて搾る

    今日の俳句

    2023.10.12 放送

    作者:いかちゃん(神奈川)

    通っていた学校を、事情があって中退することになりました。複雑な思いを飲み込みながら、レモンを器に押し付けて搾ると、酸っぱさや苦みもひときわ強そうです。中退を選んだこともその人の個性としてとらえ、これからの可能性を大切に、認め合う社会でありたいものです。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 胎の子五ヶ月 レモンのひとつぶん

    今日の俳句

    2023.10.11 放送

    作者:風花まゆみ(札幌)

    おなかに宿った胎児は、妊娠五か月ごろには、平均で百から二百グラムほどに育つといいます。レモン一個の重さも、実は同じくらいです。まだまだ軽く小さくて、だからこそ尊い命の気配。てのひらのレモンを通して、まだ触れることのできない子の存在を、たしかに感じます。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 潮風の 通るアトリエ 檸檬の香

    今日の俳句

    2023.10.10 放送

    作者:杉野祐子(松山)

    海のそばに、絵を描くためのアトリエがあるのでしょう。窓を開ければ、潮風が通り抜け、海の光が寄せてきます。レモンは、絵の題材としてカンバスの向こうにあるのでしょうか。それとも、海沿いにレモンの木が実っているのでしょうか。香りとともに、レモンの黄色の明るさが、まぶしく輝きます。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 見て触れて写メって 初生りのレモン

    今日の俳句

    2023.10.09 放送

    作者:岩ア久美(松山)

    レモンは秋の季語です。愛媛は、広島に次ぐレモンの産地です。瀬戸内の温暖な気候が、香りゆたかでフレッシュな果実を育てます。レモンは、植えてから実をつけるまでに数年かかります。待って待って、ようやく初めて実ったレモン。見て、触って、携帯電話の写真で撮って、その収穫を喜びます。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める

2023年10月の佳作句

放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。

  • 描く人になりたいと子は檸檬置く

    作者:苫野とまや

  • 檸檬れもんわたしの芯をつくるもの

    作者:毬雨水佳

  • バーの名を檸檬の皮に焼印す

    作者:葉村直

  • 友情と檸檬どつちが重たいか

    作者:石浜西夏

  • 檸檬絞れば金星は瞬いた

    作者:堤善宏

  • 航跡の白きひとすぢ檸檬の香

    作者:植村弘

  • 鮮やかに檸檬あさはかなる指紋

    作者:秋本哲

  • カーテンや檸檬かじつただけの今日

    作者:うからうから

  • 少年と少年戀をしてレモン

    作者:立部笑子

  • 生きのびて檸檬を囓る夜のあり

    作者:春あおい

  • 山積みの檸檬真昼のキッチンカー

    作者:井納蒼求

  • どちらかと言へば理数系のレモン

    作者:藤橋一憲

  • 丸善の檸檬僕達の抵抗

    作者:西田真己

  • 檸檬もぐ月の滴を拭うごと

    作者:七瀬ゆきこ

  • 古本に栞一枚レモン切る

    作者:音羽凜

  • まだ暗き巴里のマルシェに檸檬は灯

    作者:巴里乃嬬

  • 潮風や檸檬ケーキを食うサドル

    作者:久保田凡

  • インダスの祝婚レモン絞れ絞れ

    作者:じゃすみん

  • 檸檬灯す藍染のテーブル掛けへ

    作者:秋さやか

  • 報復を赦してくれそうな檸檬

    作者:ギル

  • 檸檬かぢった人見知りは健在

    作者:うさの

  • えもんちっぱい兄笑う

    作者:岡田舞華

  • 瀬戸内の檸檬老舗のおろし金

    作者:近江菫花

  • クッキーの型とる二人れもんの香

    作者:城内幸江

  • 雨しづか搾る檸檬の香のしづか

    作者:葦屋蛙城

  • 檸檬摘み終へて野良着の汗匂ふ

    作者:井上定男

  • レモンの香洗いざらしのシャツを着て

    作者:阿曽宏之

  • 檸檬のレ空はみんなの青い空

    作者:北藤詩旦

  • 傷ついて檸檬は鳥の夢をみる

    作者:南方日午

  • 検食に檸檬一滴垂らしけり

    作者:砂山恵子

  • 巻き戻し出来ぬ季節よ檸檬もぐ

    作者:青田奈央

  • 檸檬噛むフルマラソンの折り返し

    作者:阿部八富利

  • 地図広げレモン咥へて茶屋の客

    作者:加田紗智

  • 檸檬噛む一時限目は自主休講

    作者:おこそとの

  • 檸檬の香「すみれそよぐ」の句集の香

    作者:亀田かつおぶし

  • マジシャンに貸した檸檬が返って来ぬ

    作者:三浦にゃじろう

  • やはらかきプラハの風や檸檬切る

    作者:椋本望生

  • 乳癌の宣告テーブルの檸檬

    作者:みづちみわ

  • 素うどんに檸檬の輪切り敷きつめて

    作者:加島一善

  • みつしりとレモン浮かべて冷しそば

    作者:松田夜市

  • 青い空阿多多羅山のレモンかな

    作者:加藤宜立

  • 檸檬切る推しの噂にざらざらす

    作者:岸来夢

  • 雨の日や檸檬ひとつを搾りきる

    作者:おきいふ

  • 檸檬レモンDNAは海のいろ

    作者:伊予素数

  • けふもまた言へぬほんたう檸檬噛む

    作者:おかだ卯月

  • 串に檸檬土俵裁きは十六歳

    作者:北欧小町

  • 檸檬の香眩しスイミーめくる度

    作者:眩む凡

  • べたつかぬ失恋ざく切りの檸檬

    作者:ぞんぬ

  • くしゃくしゃの顔して檸檬かじりけり

    作者:宍野宏治

  • 寛解し齧る檸檬の空青し

    作者:新濃健

  • 唐揚げにレモンはいらぬ俺は俺

    作者:名智満

  • 和平交渉不成立転がる檸檬

    作者:澤田紫

  • 反抗のための反抗青檸檬

    作者:ピアニシモ

  • 檸檬一個姉の海馬に絞りたい

    作者:藤田康子

  • 讃美歌聴いている祭壇の檸檬

    作者:桑島幹

  • 青レモン島に受け継がれし恋歌

    作者:藤雪陽

  • 檸檬頬に押しあてて何思ふらむ

    作者:近藤久光

  • ハイネの詩集捲る指檸檬の香

    作者:武井日出子

  • カクテルに檸檬の螺旋プロローグ

    作者:藤尾裕子

  • 尖りおる檸檬の端や青年期

    作者:堀池正海

  • 真夜の卓さよならとして置く檸檬

    作者:小池令香

  • 新妻のピアノ鳴る午後レモン絞る

    作者:林省造

  • 檸檬ひとつ重石に離婚届かな

    作者:彩汀

  • 友達のままでええんか檸檬投ぐ

    作者:そまり

  • 檸檬切る明日の相手は強豪校

    作者:でんでん琴女

  • 手のひらの宇宙たとへば硬きレモン

    作者:沼野大統領

  • 負けたってこれはきみだけの檸檬だ

    作者:藤田ゆきまち

  • レモンで煮るメコンデルタの川魚

    作者:ハイボール圭子

  • 檸檬ころがるカンバスは風の色

    作者:みやこわすれ

  • 親友を好きだと知った日の檸檬

    作者:村瀬ふみや

聞ける俳句 トップへ戻る

テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

10月のお題「星月夜」の
応募は締め切りました

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

個人情報の取り扱いについて

頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。

俳句の応募はこちら

メールアドレスからの応募: 応募先メールアドレス

ハガキからの応募:
〒790-8537 テレビ愛媛「きょうの俳句」係

ここから「選ばれた俳句だけをすべて聞く」が再生されます。

「選ばれた俳句だけをすべて聞く」ランダムで再生されます

選ばれた俳句のバックナンバー

聞ける俳句のトップへもどる
pagetop