視聴者の皆さまからの句

こちらのページでは、視聴者の皆様から応募いただいた俳句をご紹介しています。
毎月ご応募いただいた俳句から5句を選び、EBC Live News「きょうの俳句」のコーナーで放送させていただきます。

2021年4月の
優秀句

放送ではご紹介できなかった「佳作句」はこちら

2021年4月の季語(お題)は
ぶらんこ です
  • ぶらんこや ひつこし荷物 積みし後

    今日の俳句

    2021.04.16 放送

    作者:砂山恵子(西条市)

    年度がわりの引越しでしょう。荷物を積み終えたので、あとは体を運ぶだけ。この町を去る前に、なじみの公園に立ち寄り、ぶらんこに座ります。住み慣れた町も、今日で最後。思い出を振り返りつつ、しばしぼんやりと、余白の時を過ごします。具体的な場面の描写で、ぶらんこの郷愁を、ゆたかに引き出しました。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 夜のぶらんこ 揺らしただけの 二人かな

    今日の俳句

    2021.04.15 放送

    作者:西原真樹(新居浜市)

    ほのかな恋の場面でしょう。夜の公園に来て、ベンチ代わりにぶらんこに座った二人。町の灯を見つめて、ただそれだけで、別れて家路につきました。どちらかが踏み込んで思いを打ち明けたなら、二人の未来はつながったのかもしれません。誰もいなくなった公園で、ぶらんこは静かに、風に揺れています。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • 地震より十年 ぶらんこを 漕いでみる

    今日の俳句

    2021.04.14 放送

    作者:桑島幹(千葉県)

    東日本大震災から十年、人はそれぞれに傷を負い、失ったものを思いながら生きてきました。ぶらんこを漕ぐ心のうちに、どんな悲しみがあるのかは書かれていません。ぶらんこの揺れが地震の揺れを思い出させるのでしょうか。楽しい遊具だからこそ、近寄れなかったのかもしれません。あくまで通過点である十年の、ある日の記憶として、静かに漂う一句です。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • ふらここを 鳩擦り抜ける 夕ごころ

    今日の俳句

    2021.04.13 放送

    作者:岩渕晃三(松山市)

    ふらこことはぶらんこの別名です。夕方、子どもたちが帰路につき、日が暮れ切る前、がらんとした公園に、ぶらんこが残されています。そのとき、さっと、鳩がぶらんこの鎖くさりをすり抜けていきました。日常の片隅に存在する、さりげない瞬間。今日の終わってゆく夕暮れの、そこはかとないさみしさが香ります。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める
  • ぶらんこの 兄を目で追う 乳母車

    今日の俳句

    2021.04.12 放送

    作者:河本俊子(松山市)

    公園で見かけるぶらんこも、実は春の季語です。うららかな風の中、ぶらんこを漕ぐ子どもたちの姿は、いかにも明るく春らしく感じます。この句も、幼い兄弟でしょう。乳母車の赤ちゃんが、ぶらんこを漕ぐお兄さんの姿を、反射的に目で追います。赤ちゃんの視界を通して、揺れるぶらんこの動きが、よく見えてくる一句です。

    (監修:神野)

    音声で俳句を聞く/止める

2021年4月の佳作句

放送ではご紹介できなかった俳句を「佳作句」として少しだけご紹介。

  • ぶらんこの得意な奴が隣に来

    作者:神野睦子

  • ぶらんこや全能の神我にあり

    作者:そまり

  • ポンジュース片手ぶらんこ見守る母

    作者:長野健太

  • ふらここや終活ノートに書けぬこと

    作者:ゆすらご

  • ぶらんこを漕ぐたび変はる子らの夢

    作者:竹本桂子

  • 駄菓子屋を出てぶらんこで味くらべ

    作者:杉野圭志

  • ぶらんこの眼下に海沿いの列車

    作者:越智敦子

  • ぶらんこの少女よ風はあさみどり

    作者:藤尾裕子

  • 木星に斑ぶらんこ漕いでゐる

    作者:秋本哲

  • ぶらんこの静かに止まり句友逝く

    作者:みなと

  • ふらここや弁当食ぶる警備員

    作者:武井日出子

  • ぶらんこの点検済ませひと漕ぎす

    作者:百瀬はな

  • ぶらんこやシュークリームのぶにゆと出て

    作者:南方日午

  • ぶらんこの鎖寂しき付喪神

    作者:桐山榮三

  • 父母のゐれば勇者よぶらんこ飛ぶ

    作者:藤本ちどり

  • 休校のぶらんこ深き水溜り

    作者:堀池正海

  • ぶらんこを漕げば北斗の近づきぬ

    作者:栗田修次

  • ぶらんこにパンツ丸見えだった頃

    作者:東京堕天使

  • ぶらんこやこころの奥のうごく水

    作者:向井桐華

  • ぶらんこの白砂に弾む雀の子

    作者:中矢長宗

  • ふらここに座して授乳の母の若き

    作者:川崎真樹子

  • ふらここや母船のような雲ひとつ

    作者:杉野祐子

  • ぶらんこが発条仕掛けならばなあ

    作者:ハードエッジ

  • ブランコや「キケン」のふだに縛られて

    作者:たわらご 小島里世

  • 太陽を蹴ってぶらんこ無重力

    作者:井下敏

  • ドンマイいつだってぶらんこは翼

    作者:中島容子

  • ぶらんこをこぐ子こげぬ子保育園

    作者:室達朗

  • 荒縄のぶらんこ切れし焦土かな

    作者:直木葉子

  • ブランコこぐ地球が動いているよ

    作者:亀田かつおぶし

  • 月あかりにひそめた声と揺れるぶらんこ

    作者:田村茉優

  • 風のぶらんこ一人で揺れる泣く眠る

    作者:武智しのぶ

  • ぶらんこの順番待ちで日が暮れて

    作者:藤本加奈子

  • 夕映えのぶらんこ風の行き止まり

    作者:稲福達也

  • 額縁は鉄鎖ふらここ空に掛け

    作者:宍野宏治

  • 不確かな未来きみと漕ぐぶらんこ

    作者:北原早春

  • ぶらんこの高み自由が怖い空

    作者:渡辺輝夫

  • ぶらんこに釜石の空見る朝

    作者:山内佑資

  • ぶらんこの思い出はなし共稼ぎ

    作者:藤田明

  • ふらここや娘とママとおなかの子

    作者:八木重明

  • ふらここの子を押す母となりて春

    作者:小池令香

  • ねじられてふらここ回る子も回る

    作者:蒼求

  • この時間ならばぶらんこ空いている

    作者:千波佳山

  • ぶらんこの骨のみ残る通りかな

    作者:菊池洋勝

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テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

5月のお題「葉桜(はざくら)」の
応募は締め切りました

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC Live News「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

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