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若い世代にも「希望の灯り」阪神・淡路大震災30年 松山・石手寺で慰霊祭 被災者らが犠牲者追悼【愛媛】
6434人が犠牲になった阪神・淡路大震災は発生から17日で30年です。愛媛県松山市の四国霊場の札所の寺では慰霊祭が営まれ、県内に移り住んだ被災者らが犠牲者を悼みました。

月明りがまだ照らす夜明け前の午前6時半頃。松山市の51番札所石手寺。台に並べられたろうそくに、次々と火がともされていきます。

内木敦也キャスターリポート:
「ろうそくにともされた火ですが、『117』という文字が浮かび上がっています」

この「火」は阪神淡路大震災の犠牲者を悼むため、神戸市の東遊園地で灯され続けている「1.17希望の灯り」から分けられたもの。「希望の灯り」は2000年1月17日に被災者や全国各地のボランティアらから寄せられた種火を一つにしたのが始まり。今年の震災30年に合わせ、当時神戸へ灯りを届けた松山市の被災者支援団体「打てば響く会」が今回の点灯を計画しました。

打てば響く会・木城香代事務局長:
「これから起こるであろう災害を考えてもらえるひとつの灯りになって、また人とのつながりを考えてもらえる。命についても考える色々な灯り、道しるべになってもらったらなと思った」

石手寺の本堂では午前10時から慰霊祭が営まれ、愛媛に移り住んだ阪神淡路大震災などの被災者ら約20人が犠牲になった6434人の冥福を祈りました。

参列者の1人の森口政夫さんは兵庫県西宮市で被災。自宅が全壊し、妻の実家がある八幡浜市に移り住みました。

森口政夫さん:
「家内が『地震やー』って言い終わらんうちに横揺れが来てつぶれて。よう命あったなと。(30年は)長いよ。でも早かったですね。うれしいこと、嫌なこといっぱいありましたけど、でも無事にここに来られて話してるくらいやから良かったと思う」

久下等さんは震災当時、兵庫県宝塚市の消防署で副署長を務め、愛媛では語り部の活動などに取り組んでいます。

久下等さん:
「(当時は)地震なんて関東の話やろうと。今考えると地震に対して真剣に取り組んでいる部分がなかったかなと個人的には思います。(震災を)知らない若者が増えたというさみしい気持ちがしてるところです」

久石さんは「家族での話し合いや経験者の話を聞くなどし、次の世代に震災を語りつがないといけない」と訴えています。震災から30年。各地で大規模な地震が相次いでいる状況のなか、記憶と教訓をどうつないでいくかが問われています。

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1月17日 18:57
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