「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:池内恵吾、神野紗希

  • 虫籠の中に 体育座りの我

    今日の俳句

    2019.08.23 放送

    作者:今治西高校伯方分校(愛媛)仲田彩乃

    今年の第22回俳句甲子園、優秀賞の一句です。虫籠は秋の季語、鈴虫やこおろぎなど鳴く虫をつかまえて、その声を愛でるものです。虫籠には虫がいるはずですが、作者は囚われた世界の中に、私を見つけました。虫籠の中に、制服の少女が、体育座りでぽつんと座っているイラストを想像してみてください。どこかさみしく、切ないですね。いつか、籠の窓がひらかれ、外の世界へ自由に飛び出していける朝が訪れますように。

    (監修:神野)

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  • 土臭ふ 原爆ドーム 夏の月

    今日の俳句

    2019.08.22 放送

    作者:今治西高校(愛媛)川又心美

    今年の第22回俳句甲子園、優秀賞の一句です。原爆投下から七十四年。骨組をあらわに立ち続ける原爆ドームは、人間の愚かさと命の尊さを語り継ぐモニュメントとして、今も私たちに、平和への意志を問いかけています。レンガ造りのドームに残る生々しい土の匂いは、訪れる人それぞれに、さまざまな記憶を喚起させるでしょう。今も昔も変わらない夏の月の涼しい光が、八月の広島を照らします。

    (監修:神野)

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  • 火に毛虫与え 毛虫に火を与う

    今日の俳句

    2019.08.21 放送

    作者:宇和島東高校(愛媛)成田永遠希

    今年の第22回俳句甲子園、優秀賞の一句です。兼題、夏の季語「毛虫」で詠まれました。害虫である毛虫は、駆除するために集めて焼きます。火に毛虫を放り込むとき、これは火に毛虫を与え、また毛虫に火を与えることでもあるのだと、ふと箴言めいた言葉が脳裏をよぎりました。火の中でもだえる命を神様のように見下ろすとき、人間の残酷さがむきだしになります。

    (監修:神野)

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  • 国境の 朝霧抜けて くるリュック

    今日の俳句

    2019.08.20 放送

    作者:松山東高校(愛媛)山内那南

    今年の第22回俳句甲子園、優秀賞の一句です。国境に立ち込める霧を抜けると、明るい朝日の世界が待っていました。登山かもしれないし、国を追われた難民の現実かもしれません。国同士が対立を深め、混迷を極める時代の中で、リュック一つにすべてを詰めて新たな一歩を踏み出します。どんな夜でも必ず明け、どんな霧でも抜け出せるはず。国や社会に縛られず、これからの時代をかろやかに生きてゆく、自由の匂いに満ちた作品です。

    (監修:神野)

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  • 中腰の世界に 玉葱の匂ふ

    今日の俳句

    2019.08.19 放送

    作者:開成高校(東京)重田渉

    今年の第22回俳句甲子園、最優秀賞・文部科学大臣賞には、幅広い解釈のできる不思議な一句が選ばれました。軒に干す玉葱の下、中腰で作業する土の匂いかもしれません。あるいは中腰の姿勢をとったとき、ふと生活を象徴する玉葱の匂いがした、日々の本質を捉えた句とも読めます。さらには、世界そのものが中腰であると解釈すれば、不自然で中途半端な時代を描いたとみるのも面白いでしょう。まさに玉葱のような、重層的な一句です。

    (監修:神野)

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  • 池内恵吾

    池内恵吾(いけうちけいご)

    伊予郡松前町出身。松山南高校卒業。早稲田大学卒業 1959年フジテレビに入社。「小川 宏ショー」「3時のあなた」プロデューサーを経てフジテレビ退社後1984年愛媛放送(株)(現(株)テレビ愛媛)に入社。報道制作局長、取締役を歴任。1985年〜夕方ニュース「きょうの俳句」の放送原稿を担当。
    俳人協会 会員

  • 神野紗希

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会「俳句さく咲く!」選者も担当。2015年から現代俳句協会の青年部長を務める。明治大学・玉川大学・聖心女子大学講師。句集に『星の地図』『光まみれの蜂』、著書に『日めくり子規・漱石』など。

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