「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:神野紗希、谷さやん

  • 凩を来て 凩を帰る湯屋

    今日の俳句

    2025.12.09 放送

    作者:菫久(東京)

    冬、銭湯に入りに来ました。凩の吹く中を寒い寒いと歩み来て、お風呂から上がれば、また凩の中へ出てゆきます。「凩」という言葉を二回繰り返したことで、北風の吹き続ける冬の空間が、より強く迫ってきます。どうかあたたかくして、湯冷めしないように気を付けてくださいね。

    (監修:神野)

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  • 木枯の 来るぞと鳩の 胸豊か

    今日の俳句

    2025.12.08 放送

    作者:大地緑(神奈川)

    木枯は、冬の到来を告げる冷たい北風です。風が木の葉を吹きさらい、木々も寒々しく取り残されます。人間はもちろん、生きものにとっても厳しい寒さ。それでも町の鳩たちは、木枯の中、ふくふくと胸の羽毛をふくらませ、冬を生きています。「豊か」という把握によって、命の弾力が生まれました。

    (監修:神野)

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  • 懐炉あつし レンブラントの 絵を過ぎて

    今日の俳句

    2025.12.05 放送

    作者:大木あまり

    懐炉は、江戸時代には温石を懐に入れて暖をとるものでした。今では気軽な使い捨てに発達し、衣服に貼ったり靴下にも。ただ、暖房の効いた室内に入ると外しにくい面倒なモノにもなります。美術館の中を巡っていると顔が火照ってきました。ちょうど、レンブラントの大画面の人物画を過ぎたころに。絵の熱量にもあてられたのか。

    (監修:谷)

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  • 編みかけの 毛糸の残り 七回忌

    今日の俳句

    2025.12.04 放送

    作者:大森恵子

    亡くなってから六年後の法要を行う七回忌。故人の編みかけのものを、そのままに仕舞っていたようです。誰のものだったのか、何を編んでいたかはわかりません。減っていくはずだった毛糸の残りを見つめて、偲んでいます。七回忌に集まったごく近しい人たちのあたたかな場を、しんみりと新たな悲しみが包みます。

    (監修:谷)

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  • 憂きことを 海月に語る 海鼠かな

    今日の俳句

    2025.12.02 放送

    作者:黒柳召波

    「海月」は夏の季語ですが、この句では海月に語っている冬の珍味、「海鼠」が主役です。のんびりしてそうな海鼠の相談相手が、同じく呑気そうな海月というのが楽しいです。物語のような一句です。もしかしたら、目の前の二人の会話を海月と海鼠に例えて面白がっているのかも知れません。作者・召波は与謝蕪村の門下でした。

    (監修:谷)

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テレビ愛媛では、みなさまから俳句を募集しています。
一般募集に加えて、小学生の俳句も同時に募集しています。
ぜひ、ご応募ください!

小学生の俳句の応募はこちら
1月のお題は
「日脚伸ぶ(ひあしのぶ)」 です
応募はこちら

メールアドレスからの応募: 応募先メールアドレス

ハガキからの応募:〒790-8537
テレビ愛媛「きょうの俳句」係

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・学校名(ジュニアの場合)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC ライブニュース「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

個人情報の取り扱いについて

頂いた個人情報は、優秀句に選ばれた方への事前連絡並びに記念品をお送りする際にのみ使用させて頂きます。

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監修の先生のご紹介

  • 池内恵吾

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会も担当。『日めくり子規・漱石』にて第34回愛媛出版文化賞大賞。第11回桂信子賞。現代俳句協会副幹事長。聖心女子大学・立教大学講師。2022年春から愛媛・伊予観光大使。句集に『すみれそよぐ』他。

  • 神野紗希

    谷さやん(たにさやん)

    松山市生まれ。西条市丹原町で育つ。松山大学卒業。1996年作句開始。句集『逢ひに行く』で宗左近俳句大賞受賞。『芝不器男への旅』、『不器男百句』(坪内稔典/谷さやん共著)、俳句とエッセイ『空にねる』。「船団」(2018年散在)を経て、現在「窓の会」常連。愛媛新聞カルチャー教室「さやんの楽しむ俳句」、「みんなで子規を読む」講師。

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