「聞ける俳句」は、
テレビ愛媛の夕方のニュースで
これまでに紹介された俳句を
『見て』『聞いて』
楽しんでいただけます。

監修:神野紗希、谷さやん

  • 石の家に ぼろんとごつんと 冬がきて

    今日の俳句

    2025.11.07 放送

    作者:高屋窓秋

    今日は立冬。今年の夏の過酷な暑さが、心身に刻まれたままに、冬を迎えた気がします。「ぼろん」は転げ出たような、「ごつん」は重い塊が当たる感じ。冬の到来を二つのオノマトペを並べて表現しました。石の家は、素朴でもありモダンなイメージでしょうか。ごつんとやってきたこれからの長い冬を、大切に過ごしたい気分です。

    (監修:谷)

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  • 行く秋の ゴリラ見にいく 日に印

    今日の俳句

    2025.11.06 放送

    作者:中林明美

    「行く秋」は、過ぎ去っていく秋を惜しむ心が込められている季語です。日が短くなり寒さが増します。そんな頃、ゴリラに会いに行きたくなったのですね。行く日を決めてカレンダーに印を付けました。どうしてゴリラなのか。ゴリラは暖かそうですし、人間に最も近い分類群だそうですから、一緒に秋を惜しみたい気持ち、わかる気がします。

    (監修:谷)

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  • 海を見て 青き蜜柑の 手に匂ふ

    今日の俳句

    2025.11.05 放送

    作者:水原秋桜子

    蜜柑は冬の季語ですが、青蜜柑は秋で、黄色く熟れる前の蜜柑です。まだ皮も硬くて酸っぱく、それだけに柑橘らしい芳香を放ちます。人気のない秋の海に佇んでいると、さっき剥いた青蜜柑の匂いが、手に残っているのに気付きました。青く澄んだ海だけが広がる寂しい光景です。蜜柑の青い匂いが鼻の奥にきゅんと痛い、青春を感じます。

    (監修:谷)

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  • 芋煮会 流派家元 ありにけり

    今日の俳句

    2025.11.04 放送

    作者:辻 桃子

    芋煮は、山形など東北地方の郷土料理で、十月頃に河原に大鍋を据えて、里芋・牛肉・茸などを煮込みます。愛媛でも芋炊きで親しまれ、秋の親睦の行事です。まるで稽古事のように、鍋の作り方を表現しているのがユニークです。「流派家元」と言われると、背筋をしゃんと伸ばして芋を煮ていそうです。もちろん、具材にもこだわりがあります。

    (監修:谷)

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  • 冷蔵庫 あければアケビ おはします

    今日の俳句

    2025.10.31 放送

    作者:水木ユヤ

    通草は十センチほどの紫色の実で、熟すと実が裂け、白い果肉と黒い種が見えてきます、山道で見つけて採ってきたものか。それともスーパで見つけたのか。どことなく神秘な通草の実ですが、それにしても「おはします」の尊敬語に思わず笑います。冷蔵庫に鎮座している通草は、ちょっと居心地悪いかも。

    (監修:谷)

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テレビ愛媛ではみなさまから
俳句を募集しています!

11月のお題「帰り花(かえりばな)」の
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ハガキからの応募:〒790-8537
テレビ愛媛「きょうの俳句」係

応募フォーム、メールアドレス、ハガキの中からご応募ください。メールアドレス、ハガキでのご応募は、お題を含む俳句(ふりがな)・氏名(ふりがな)・学校名(ジュニアの場合)・住所・電話番号・メールアドレスを記載してお送りください。一人何句でも応募可能です。選ばれた俳句は、EBC ライブニュース「きょうの俳句」コーナーでの放送のほか、テレビ愛媛のホームページ等で紹介します。作者の氏名(ペンネームの場合はペンネーム)、お住いの市町名(ジュニアの場合は学校名)も紹介されます。
(採用された方には放送日を事前に連絡し、記念品を贈らせていただきます。)
※俳句の募集は、毎月第2月曜日、午後6時から開始します。

応募規約

・応募作品は未発表で、ご自身の作品(著作権がご自身にある作品)に限ります。
・他人の作品に著しく類似、または他人の作品の盗用など、第三者の権利を侵害する可能性があると判断した場合は、応募の対象外とします。
・テレビ愛媛は応募作品による権利の侵害等に対し、一切の責任を負いません。

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監修の先生のご紹介

  • 池内恵吾

    神野紗希(こうのさき)

    松山市出身。松山東高時代に「俳句甲子園」で優勝。お茶の水女子大学卒業。東京を拠点に俳人として活躍し、NHK「俳句王国」司会も担当。『日めくり子規・漱石』にて第34回愛媛出版文化賞大賞。第11回桂信子賞。現代俳句協会副幹事長。聖心女子大学・立教大学講師。2022年春から愛媛・伊予観光大使。句集に『すみれそよぐ』他。

  • 神野紗希

    谷さやん(たにさやん)

    松山市生まれ。西条市丹原町で育つ。松山大学卒業。1996年作句開始。句集『逢ひに行く』で宗左近俳句大賞受賞。『芝不器男への旅』、『不器男百句』(坪内稔典/谷さやん共著)、俳句とエッセイ『空にねる』。「船団」(2018年散在)を経て、現在「窓の会」常連。愛媛新聞カルチャー教室「さやんの楽しむ俳句」、「みんなで子規を読む」講師。

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